今回は摩擦に関連した2つの項目についてお伝えしていきます。
・摩擦の種類
これもUVケアと並んで本当に知っていてほしい項目です!
意外と知らない方が多い!
前回、光老化について話しました。
肌は、日に当たらず、擦らなければ、ほぼ老けないのでは…と思うほどに、光老化・摩擦これら2つに老化の原因があると言えます!
摩擦も紫外線同様、シミ・たるみ・くすみ・シワ・毛穴の開き、すべてに関係してくること、知っていますか?
クリニックで施術前に洗顔をしていただくのですが、見守っているとゴシゴシと顔を擦っている方が本当に多い…!
しかも、ご自身では自覚のない方も多いです。
後の記事でもあげますが、大人の女性に多い”肝斑”はこの摩擦が積み重なってできたもの。
長年の摩擦が積み重なった歴史なのです!
そんな方に、「普段、擦っている自覚はありますか?」と聞くと「ないと思う」とおっしゃられますが、その方の洗顔を見ていると…
ゴシゴシしている…
むしろ、「擦っているかも」と自覚のある方の方が今後絶対に肌が良くなっていきます。
生活習慣を変える素直さがあるから。
変えるには、今の生活習慣を客観視できること、これが本当に大事です。
自分の当たり前が当たり前ではないと認められた時に、人は変わる事ができると思います。
そして洗顔ひとつ取っても、朝晩の一日二回すれば、365日×2=730回!
それだけ老化への階段を上がっていると思うと怖いですね。
では日常生活で摩擦とはどんなことを言うのでしょうか?
以下の項目が挙げられます。
・洗顔
・拭き取り
・スキンケア
・化粧
・クレンジング
・マッサージ
ひとつひとつ解説していきます!
大事なことは、擦らないこと。
そのために、泡立てること。
さらには、濃密な泡を作ること。
これが重要です!
濃密な泡とは、
ホイップクリームのように気泡が見えないほど泡が細かく、逆さまにしても落ちない密度の高い泡のこと。
洗顔料は、泡の密度で洗浄効果が全く変わってきます。
ですので濃密な泡を作る、もしくは濃密な泡が出てくるタイプの洗顔料を選択してくださいね!
泡立てるアイテムとして、泡立てホイッパーはとてもおすすめです!
先日、皮膚科学会に参加した院長も教えてくれましたが、泡立てネットよりも泡の密度が高くなるそうです。洗顔料と一緒に加える水の量が重要なので、少なめで試してみてくださいね。
今では泡で出てくるタイプやジェルタイプなど様々な商品が出ていますが、
擦る動作が必要なテクスチャーかどうか、を基本としてまず選んでいただくのがGOOD!
泡で出てくるタイプだと、エアゾールタイプのものが濃密な泡(ムースタイプなど)の商品が多いので、泡立てが面倒な方はそちらを選択するのもひとつです。
洗顔後の水を拭き取る動作にも摩擦が生じること、知っていますか?
一番のおすすめは、使い捨て素材のものを使うことです。
簡単に始められるおすすめなのは、ティッシュを使う方法!
これだけで肌の水滴は吸収できちゃうんです!
摩擦ゼロですよね!
ゴシゴシする必要はないんです!
特にタオルのような繊維質のものを肌の上でゴシゴシするのは、剣山で顔を擦っていると思ってください!
年間730回ですよ!!
ご注意を!
また、拭き取りタイプのクレンジングやスキンケア商品は基本的に皮膚科としてはおすすめしていません。
使い方に気をつけないと摩擦になっていることが多いからです。
スキンケアでコットンを用いる際も、絶対に横滑りはさせずに垂直に優しくトントンと置いてくる形にしてくださいね!
これらの時も、毎日横滑りな動作をしているとすると年間何回になるのでしょうか…
包み込むように優しく肌に垂直にスタンプ方式で馴染ませましょう。
もちろん、小鼻や眼の際はやりづらいので優しく横滑りさせることもあります。
ただ、力を入れて横滑りさせていると、
小鼻周り→赤み、
眼の際→小ジワ
にそれぞれなりますのでご注意を。
そういった意味では、オイルクレンジングはおすすめしていません。
横滑りさせ伸ばしてまんべんなく乳化させる工程が必要なこと、
毛穴詰まりの原因になりやすいこと、
そしてそもそも日常的にオイルクレンジングを使うほどの濃いお化粧をすることをおすすめしていないこと、
が理由として挙げられます。
もちろん濃いメイクを落とすにはとても良いアイテムですが、日常的に使うにはデメリットが勝ってしまうこともあるのです。
これも諸説ありますが、皮膚科としてはおすすめしません。
カッサや小顔ローラー、美顔器のようなものも全てにおいて!
理由はもうおわかりかと思いますが、摩擦です!
このような商品は一時期流行りましたが、今では表情筋トレーニングやEMS美顔器など、擦らなくてもたるみケアができる方法がたくさんありますので擦る方法は選択肢しないことをおすすめします。
ふだん何気なく行っている動作。
こんなにも摩擦(老化)の怖さと隣り合わせです。
でも、ここまで読んで下さった方はきっと、自分には関係ないとは思わない方のはず!
今日から、今から見直してみてくださいね!
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